Book Skirts

本の帯はスカートみたいなもんだ。

It'll come to us

 

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引用:Amazon ジョー・ブラックをよろしく [DVD]



 

 
 
『What are we doing now?』
『It'll come to us』
 
 
『私たちはこれからどうなるの?』
『時間が、教えてくれるよ』
 
 
 
 
なんて、綺麗なフレーズなんだと思った。
 
 
 
簡単な、誰でも知ってる英単語で、こんな意味か。 と。
この訳が映画で字幕として出た時、唸ってしまったのを今でも覚えてる。
 しかもブラピがいうのだから絶品である。
 
 
「It'll come to us」 というフレーズは、
この映画で二回使われている。
 
 
 
 
 セリフ自体の意味は、回答を濁す、躱すためのフレーズで、
『まぁ、とりあえず、保留で』をかっこよくしただけの言葉だ。
 
 
 
だが、『保留できる』ということが、
死をテーマにするこの映画では特別な意味を持つ。
 
 
 
同じセリフであっても、
答えを保留した理由も、責任のとり方も、
2つのシーンで全く違う。
 
 
 
だからこそ。
 
 
 
 
2回目のセリフを目の当たりする時、彼女はあの表情なのだ。
 
 
 
 
死を保留することはできない。
 
 
 
 
去りがたいくとも、いかねばならない。それが人生なのだ。

 

 
花火を見つめてそう語り合う二人が、
光と逆方向へと踵を返すその瞬間。
観ている人は思う。
 
「哀愁漂う」とはこのシーンのためにあるのだと。
 
 
ジョーブラックをよろしく